
結婚や、子どもが産まれて家族が増えたなどのライフイベントをきっかけに、マイホームの購入を計画する方も少なくないはずです。マイホームは分譲マンションや建売住宅などが代表的ですが、満足度の高さで見れば、注文住宅は理想の選択肢と言えます。自分のこだわりを間取りや外観・内装やインテリアなどに反映させることが出来るので、満足度も高くなります。注文住宅で理想のマイホーム購入を実現するにあたりまず大事になるのは、予算と住宅ローンを組むことと、無理のない返済プランを立てることです。それではどのように予算を決めるべきなのでしょうか。
予算を想定する前提として、実際のところ注文住宅の相場はどれほどの金額になるのかを、確認しておきます。まず土地と建物の両方を購入する場合、予算オーバーにならないように注意を向ける必要があります。建物のグレードに重点を置くのか、周りの景観を重視するのか、いずれかによって配分も違って来ます。土地と建物の予算配分は、どのエリアにどの程度の建物を建築するのかを出発点に検討するべきしょう。ちなみにエリアごとの土地付き注文住宅の相場は、首都圏で4,652万円・近畿圏で4,000万円強・東海圏で4,100万円強、全国平均は約4,000万円となっています。
このように注文住宅を購入するには多くの資金が必要です。予算の全てを自己資金でまかなうのは稀で、ほとんどの方が住宅ローンを利用します。住宅ローンを組むときに検討するべきなのは、頭金の調達と、年収に対してローンの返済額をどの程度の割合に抑えるのかの二点です。
頭金は住宅の価格の2割ほど用意できれば理想ですが、最低でも1割は確保したいところです。頭金を多くすることで借入額を圧縮することができ、それだけ返済プランも負担が少ないものになるからです。しかし頭金を多くしたいあまり貯蓄の全てを投入するようでは、生活にゆとりがなくなり緊急時に必要な現金が不足することになるでしょう。
頭金とも関連しますが、年収からいかほど返済に回せるかも重要です。年収に占める年間返済額の割合のことを、返済比率といいます。住宅ローンを設定するときにはこの返済比率が審査通過の上でも重要になってきます。年収の30~35%程度が返済比率の目安になります。この比率を上回るような返済プランでは、破綻のリスクが高くなります。高い返済比率でないと購入が難しいなら、予算自体の見直しに踏み切る英断も必要です。